2009年8月号『環境ビジネス』に当社の環境への取り組みに関する記事を掲載していただきました。

社員10人からできる環境経営 座学と具体的行動の両論で環境推進 燃費改善する新サービスで新規顧客開拓

中嶋社長と中嶋常務

2007年3月にエコアクション21(以下、EA21)の認証を取得した中嶋産業(京都市北区)は、社員10人で自動車販売・整備業を営んでいる。同社では社員主体のエコ学習や地道なムダ取りなど工夫を凝らした施策で環境負荷を低減し、さらに燃費を改善する「エコ整備」を生み出した。

朝礼と勉強会で環境への意識を定着させる

エコ車検ののぼり

排ガスの削減を意識した「エコ車検」は、環境意識の高い顧客の開拓につながっている

 中嶋産業では、「CO2を排出する自動車を扱う企業として何か地球環境にいいことができないかと考えていた」と話す中嶋忠夫社長のもと、05年暮れからEA21の取得準備を開始した。
 まずは「CO2排出量」「廃棄物排出量」「総排水量」の把握から着手するとともに、エネルギーを廃棄物の削減・リサイクル、節水の取り組みを義務付けているEA21に対応するため、身近な啓蒙活動として「エコ学習」「朝礼での環境理念に基づく行動方針の唱和」を始めた。「環境への意識を定着させるためには、日常的に何かアクションを起こすことが必要」と、認証取得を中心となって進めた常務の中嶋千鶴氏はその意図を話す。
前者の「エコ学習」では、東京商工会議所の「eco検定」のテキストをもとに週1回、社員が交代で講師になり、他の社員に教える勉強会を開催している。「なぜ環境配慮が大切かを知ることで、主体的に行動できるようになります。また、講師をするためには、理解しなければならないので、知識もつきやすい」と中嶋千鶴氏
また後者の取り組みでは、朝礼時に環境理念を具現化する6つの行動方針を毎日全員で唱和。実際に口に出して言うことで、社員に環境負荷を低減させる取り組みとして具体的に何をすべきかを認識させている。

カードから現金払いにしてガソリン使用量を実感させる

雨水タンク

排ガスの削減を意識した「エコ車検」は、環境意識の高い顧客の開拓につながっている

 こうした社員の環境意識定着のほか、中嶋千鶴氏は水道の蛇口やコンセントの差し込み口に節水・節電を示す札を貼り、電気や水道を使うたびに、ムダの排除を心がけられるようにした。
さらに社有車に給油する際も、カード払いから現金払いにして、ガソリンの使用量に対する意識を喚起した。その結果、「今では、誰もが節水や節電などの行動が、言われなくてもできるようになった」という。
特に節水では、同社の工場の一角に容量1トンのタンクを置き、工場の屋根に降った雨を集めて再利用することで大きな成果をあげた。タンクは1回の降雨で十分溜まるため、簡単に利用できる。07年度の水の使用量は06年度の414m2から231m2へと半分近く減少した。
なお、現在雨水は植物の水やりや工場の掃除に利用しているが、中嶋産業では、将来的に洗車にも使えるよう、ろ過設備の導入も検討中だ。

環境にいい自動車整備で新規顧客を獲得

 環境配慮の取り組みは、ムダの排除に加え、取引先拡大という効果ももたらした。同社では、環境負荷を低減する独自の施策として「エコ整備」に取り組んでいる。
これは、エンジン内に付着したカーボンを除去する「エコパワー」やエコオイル交換、アーシング取り付けなどにより車の燃費や馬力を向上させ、車をより新車に近い状態にすることで、排出ガスを削減するというもの。この事業を始めたことで、同社は、京都生協の車検「ながもちくん」の契約整備工場に選ばれた。
現在、整備業界では料金の安さをアピールするところが増えているが、中嶋忠夫氏は、「環境にいい整備の意義を理解してくれるお客様は、料金の安さだけで整備工場を選ぶことはない」と強調し、「エコが価格競争から抜け出る要素になっている」と語った。
「エコ整備」の導入により、受注は増加中だ。「環境」の視点から発想した新ビジネスが事業の拡大と新規顧客の開拓に貢献している。

その他の取り組み

節電を表示した板
節電対策

コンセントや水道の周りには、節電や節水を示す札を貼り付けた。ちなみに札は、小さな板に消しゴムで作ったハンコを押して制作。

節水ノズル
節水対策

洗車用の水道には節水コマを、またホースの先には、節水ノズルをつけた。「水を出しっぱなしにしない」というより、これらをつけることで、無理なく水の垂れ流しが防げる。

エコマークの作業服
作業服もエコ仕様

EA21取得を目指し、作業服は、すべてエコマーク製品に切り替えた。